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アパレル業界に精通した人物がサイトを開設すれば、直ぐに収益に結びつくと考えたが、斯業界は経営者の年齢層が高く、業界慣習も古く、IT化も遅れ、サイトへの情報掲載に課金するビジネスモデル導入が当初浸透しなかった。また、サイト構築でも想定した以上の人件費やインフラ整備(システム導入やPC購入など)の資金を必要としたため、資金も不足した。
所在地 | 東京都 |
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業種 | サービス業 |
従業員 | 44名 |
設立・創業 | 設立:平成12年1月/創業:平成12年1月 |
事業分野 | アパレル業界向けwebサイトの運営及びビジネスサポート |
事業概要 | アパレル業界向けのwebサイト「服飾広場(仮称)」で斯業界向けの情報を提供。業界向けのブログやメルマガ、人材紹介サイトなど「ポータル事業」、アパレル業界向けのウェブサイト構築やマーケティングなど「ITソリューション事業」、中国進出や中国商標サポート、ライセンス事業など「ビジネスサポート事業」が三本柱。 |
社長の年齢 | 40歳代 |
創業時の属性 (職業) |
会社勤務(スピンオフ/スピンアウト) |
アパレル業界はITリテラシーが低く、販促・ブランディングにおけるウェブの重要性が理解されず、参加企業がなかなか集まらなかった。結果的にポータルサイトの閲覧数も伸び悩み、収益も低調で資金は不足した。
大学を卒業後、アパレルメーカーに長年勤務し、経営陣も経験。仕事でインターネットを活用し、その便利さを強く感じる一方、情報検索の未発達による不便さも実感。アパレル業界を理解している人が、業界情報を整理して1ヶ所で対応できる場を作り、情報流通活発化でアパレル業界を活性化しようと決意し、当社を設立。当初は苦戦したものの、アパレル業界に特化した情報提供で、年間アクセス数も2,000万件に及び、最近はアパレル業界向けウェブマーケティング大手アパレルメーカーとの契約数も増加傾向にある。
斯業界は経営者の年齢層が高く、業界慣習も古く、既成概念を打ち破ることが難しい状況にあり、IT化も遅れていた。その為、サイトに情報を掲載し、課金するビジネスモデルの導入を図ったがアパレル業界には早すぎた。また、サイト構築でも想定した以上の人件費やインフラ整備(システム導入やPC購入など)の資金を必要とした為、資金も不足した。
ネット活用の成功事例等を根気よく説明し、途中から大企業よりも、トップの意思がスピーディーに社内に伝達される中小企業をターゲットに定めた。サイト構築ではSEO(検索エンジン最適化)導入で閲覧数は飛躍的に上昇。資金面ではベンチャーキャピタルや銀行に対し、ビジネスモデルの将来性や収益予測を説明し、資金を調達した。その結果、アパレル業界に特化した当サイトはアクセス数が年間2,000万件となり、最近では月間200万件にまで伸張、サイト閲覧者数も増加傾向にある(うち、ユーザーの約7割がアパレル業界関係者である)。また、自社サイト構築の体験を通してアパレル業界にSEO対策、サイト制作などのウェブマーケティングを提供するビジネスモデルを確立、収益が見込めるようになった。
斯業界の古い体質
アパレル業界を理解した人が作ったサイトであれば、直ぐに収益に結びつくと考えたが、当初斯業界は経営者の年齢層が高く、業界慣習も古く、IT化も遅れており、サイトに情報を掲載し、課金するビジネスモデルが、まだ斯業界には早すぎた。
マーケティング戦略不足
ウェブマーケティングにおいては、当初は契約に時間が掛かる大手企業をターゲットとしたことも売上を伸び悩ます一因となった。ターゲットを中小企業に切り替えるまで、収益は伸び悩んだ。
もっと早い時期に意思決定の早い中小アパレルをターゲットとすべきだった。また、サイト構築に想定以上の人件費やインフラ整備費を必要とした。
アパレル業界にはインターネットを利用して情報を発信し、収益に結び付けるという概念が薄く、浸透するまでに時間が掛かった。時代の流れと共に予測より2〜3年遅れてアパレル業界にもウェブの重要性が認識されるようになった。
もっと早い時期に経営スピードが速い中小企業をターゲットにすべきだった。また、サイト構築の必要資金とそれに関わる資金調達も計画に組み込んでおくべきだった。
とにかく根気よく説明すること。インターネットを利用した成功事例を繰り返し説明することで会員は増加した。また、サイト構築ではSEO(検索エンジン最適化)を導入して閲覧数は飛躍的にアップさせ、この体験を通してアパレル業界にSEO対策・サイト制作などのウェブマーケティングを提供するビジネスモデルを確立し、収益も見込めるようになった。どんな状況においても、あきらめないこと、根気・情熱・熱意を持ち人脈を大切にすること。そして夢を持ち続けることである。
当初は参加企業が増えず、結果的にサイト閲覧数も伸び悩み、収益面も苦戦した。業界向けに良質のサイトを開設すれば直ぐに収益を確保できるという安易な考えもあったかもしれない。業界慣習の古さに対しても、ビジネスモデルを根気よく説明することで会員を獲得し、サイト構築でもSEO導入により検索数を伸ばした。最近では月間アクセス数が200万ビューまで飛躍している。
ベンチャー企業は資金面・営業面とも上昇気流に乗るまでに時間が掛かるが、どのような状況に於いても「あきらめないこと、根気、情熱、熱意を持ち人脈を大切にすること。そして夢を持ち続けること」とが大事である。