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事業承継を断念し廃業する場合をご説明します。事業承継にお悩みの方は、中小企業のM&A・事業承継に強い弁護士にご相談下さい。

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7 廃業を検討する場合

M&A・事業承継に強い、弁護士の鈴木陽介です。

会社の引継ぎにお悩みの経営者の方は、サンベル法律事務所にご相談下さい。会社の引継ぎ、承継には、M&A、事業承継に強い弁護士を関与させるべきです。


弁護士鈴木が力を入れているM&A・事業承継のコラムです。

事業承継を断念し廃業する場合(廃業の選択肢、廃業時に生じる諸問題、廃業への事前準備、廃業後の生活をサポートする仕組み)をご説明します。内容は、中小企業庁の公表資料「事業承継ガイドライン(平成28年12月,中小企業庁)」に基づいており、弁護士鈴木が適宜編集等しています。

 M&A・事業承継のコラム

1  事業承継の類型:親族内承継 従業員承継 M&A
2  事業承継の構成要素:人(経営) 資産 知的資産
3  事業承継の進め方(1):ステップ1・2
4  事業承継の進め方(2):ステップ3
5  事業承継の進め方(3):ステップ4・5
6  ポスト事業承継:成長と発展
7  事業承継を断念し廃業する場合
8  親族内承継のポイント
9  従業員承継のポイント
10 M&Aのポイント
11 事業承継での種類株式の活用
12 事業承継での信託の活用
13 事業承継での生命保険、持株会社の活用
14 個人事業主の事業承継


廃業の選択肢

 最終判断としての廃業

 事業の継続性に不安がある場合にも、見える化・磨き上げや事業再生手続きの活用等により、事業承継が可能となる場合もあります。特に、従業員・取引先との関係で事業継続が望まれるケースもあり、具体的な検討を行い、事業継続の可能性を探ることが望ましいといえます。

 また、支援機関においても、中小企業経営者から廃業の相談を受けたからといってすぐに廃業手続きを進めるのではなく、まずは経営者とともにステップ2(経営状況・経営課題等の把握(見える化))から順に検討すべきです。

 しかしながら、やむを得ず事業承継を断念することとなった場合には、円滑な廃業(積極的に廃業することを促すものではなく、廃業を決断した経営者が、債務超過に追い込まれて倒産することがないよう、ある程度経営余力のあるうちに、計画的に事業を終了すること)に向けた準備を行っておくことが望まれます。

廃業時に生じ得る諸問題

 アンケート調査結果

 中小企業庁の実施したアンケート調査によると、中小企業経営者が廃業時に直面した課題としては、「取引先との関係の清算」(40.7%)、「事業資産の売却」 (21.3%)、「従業員の雇用先の確保」(16.4%)、「債務整理」(16.2%)、「独自技術の承継」(13.9%)、「個人保証の問題」(10.8%)が上位に挙げられました。

円滑な廃業に向けた事前準備

 廃業への準備事項

 廃業にあたっては、上記のとおり多くの問題への対応が必要です。廃業を決断した場合には、円滑な廃業を実現するためにも、以下の取組を計画的に実施する必要があります。
〇 財務状況の把握
〇 早期の債務整理(借入金の返済、債務整理手続きの活用等)
〇 廃業資金の確保
〇 取引先、金融機関、従業員への説明


廃業や廃業後の生活をサポートする仕組み

 小規模企業共済制度(退職金制度)

 廃業した中小企業経営者へのアンケート調査によると、廃業後に生活が苦しくなったと回答した方が一定数存在します。そのため、「廃業後の生活資金の確保」 についても、適切な対応が必要です。

 この課題に対しては、小規模企業経営者向けの退職金制度である「小規模企業共済制度」があります。同制度は、小規模企業において、廃業や共同経営者の退任、会社等の解散等の場合において、経営者が第一線を退いたときの生活資金をあらかじめ準備しておくための共済制度です。

 独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営しており、同制度に加入後6ヵ月以上経過し、加入者に上記のような事態が生じた場合に、掛金の額と納付月数に応じて、共済金が支払われます。

 廃業コスト負担への対応

 設備を廃棄する等のコストも、企業にとって大きな負担です。廃業コストに対しては、一部の民間金融機関で事業整理支援ローンを取り扱っているところもあります。当該事業整理支援ローンは、先行き不透明な経営環境下で今後の事業展望が描きづらく、業績不振からの脱却が困難であると判断せざるを得ない企業や、後継者不在等で事業承継対策ができない企業に対し、廃業に至るまでの事業資金を融資するものです。

 廃業の相談窓口

 廃業を含む、様々な経営課題に関する相談に対応するワンストップ相談窓口として、中小企業庁が各都道府県に「よろず支援拠点」を設置しています。その他、事業承継の専門家、サポート機関に対し、早めに相談を行うことが考えられます。


会社の引継ぎ、M&Aに臨む中小企業の経営者の方は、お電話下さい。今後のとるべき方向性や留意点などを事業承継・M&Aに強い弁護士がアドバイスします。



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弁護士鈴木陽介書籍廃業事業承継

書籍:歯科医院の事業承継とM&A

学建書院,2016年